2010年02月21日
北海道の冬の味覚「鰊漬け」
「鰊(にしん)漬け」(写真は『蕎麦や 小樽 荒又』(期間限定商品です))。
身欠き鰊(鰊の干物)、大根、キャベツが主役で麹醗酵のお漬け物。
塩味は控えめで酸味が利き、そこに身欠き鰊の風味が漂い、日本酒にとって絶妙な“あて”になる。
また、人参、生姜、鷹の爪などが、彩りと味を引き立ててもいる。
北海道でとれる身近な材料ばかりを使った郷土料理。
今でこそ手作りは少ないが、道産子にとってはおふくろの味でもある。
11月の初め頃だったろうか、自宅の畑で採れた大根を、漬物用に家族みんなで洗って庭先に干す作業が、子供の頃の恒例だった。
寒い中、冷たい水を使った外での作業なので、嫌いなお手伝いの一つだった。
この干した大根で、毎年母が手作りの沢庵(たくあん)と鰊漬けを作ることが、とてもありがたいことなのだと理解できたのは、それこそ、お酒の味がわかるお年頃になってから。
漬け物作りベテランの母が、何回作っても失敗するのが、この鰊漬けである。
実家では、漬け物を暖房のない地下室で保存し発酵させるため、その年の気候に合わせて、塩加減や保存期間の見当をつける。
いつもより暖かい年であれば塩を多めにするとか何とか、経験とセンスがものをいうようで、その辺が他の漬け物より難しいらしいのだ。
今は、毎年お正月に帰ったとき、「今年は鰊漬け、どうなの?」と聞くのが、私の楽しみの一つである。
「また失敗しちゃったんだよね。」とか、「今年はなんか味がしないの。」という母のコメントが、何ともおかしく、可愛らしくもあるのだ。
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